『つ』のつくうちに、人は人として育つ

言葉を習得したり、論理性を備えたり、物事を把握したり判断したり、といった人の人としての能力は脳で形成されます。

感動したり、表現したり、伝達したりする中での豊かな情操も脳で育ちます。

狭い部屋にこもったまま育てられると、遠近感が乏しくなったり極端に会話の無い環境で育つと言葉をうまく使えなかったりするという実例もあるように、脳は様々な刺激を記憶としてその複雑な仕組みの中に蓄え、それを必要に応じて選びだしたり、再構成したりしながら発達していきます。

その基礎となる要素が、つまり人の心と能力の大部分が8才ぐらいまでに、ほぼ出来上がるというわけです。

昔の人は経験的に「つ」のつくうちに、ということを感じ取り、実感として知っていたからこそ、この時期がいかに大切かという格言やことわざを残してくれたに違いありません。

小学校入学までの時期こそ絶好のチャンス。わずかに2年生のラストまでが残されたラストチャンスであることを肝に銘じておいてください。